たけぞー 奈良 ナンパ日記 〜みひろ似の21歳カフェ店員〜

 

 

その1からの続き~

 

 

僕は夜型人間。

 

 

夜の方が頭が冴えて、仕事が進む。

 

 

この日も、夜7時くらいからプログラミングの仕事を始める。

 

 

仕事場所の電源が使えるカフェをスマホで探し、

 

 

奈良駅前のアーケード街にある、とあるカフェに入る。

 

 

 

 

電源が使える席に座り、メニューを眺める。

 

食事系、スイーツ系、ドリンク系、カクテル系、、

 

かなり豊富なラインナップを揃えるカフェ。

 

すげー美味そうなメニューもあるが、

 

腹はいっぱいなので、今回はホットコーヒーだけを頼もう。

 

 

 

 

店内には客は自分ひとり。

 

 

厨房に店員が2人いるっぽいが、

 

 

オレの存在に気づいていないのか、

 

 

客がいないと思って気を抜いて談笑しているようだ。

 

 

 

オレ「すみませ~~ん」

 

 

 

 

店員「は~~い」

 

 

 

 

すると、店の奥からやって来た店員さん。

 

年の頃は19〜21歳くらい、

 

肩くらいまでの長さ黒髪で、

 

みひろ似の、明るい感じの女の子だった。

 

 

 

 

カワイイ。。。

 

 

 

期せずして巡ってきたチャンス。

 

 

諦めかけていた奈良ナンパ。

 

 

ここはなんとかものにしたい。

 

 

 

 

オレ「すみません、ホットコーヒーください。」

 

 

みひろ「はい、かしこまりました」

 

 

 

ファーストコンタクトは、純粋に客と店員というドライな関係。

 

 

 

大丈夫、閉店までは2時間ほどある。

 

 

それまでにじっくり関係を構築すればいい。

 

 

 

 

1時間ほど仕事に打ち込む。

 

 

 

 

今日は12/23、

 

 

年末の連休に入った奈良駅前のこの時間は、

 

 

あまり人がおらず、客はずっと僕1人だった。

 

 

店のシフトに入っているアルバイトの子も、

 

 

ホールのみひろと、キッチンの20代の男の子だけで、

 

 

キッチンでリラックスして談笑している。

 

 

 

 

よし、このシチュエーションは非常に有利だ。

 

 

 

なんか今日のオレは聖なるオーラをまとっている。

 

 

 

これは、なんとかなるかもしれない。

 

 

 

 

そうだ、いざという時のために、収容所を確保しておかなくてはならない。

 

 

この日はいつも行く1泊2000円のネットカフェに泊まろうと思っていたが、

 

 

急遽、近くのホテルを取ることにした。

 

 

 

眉間にしわを寄せてノーパソをにらみ、

 

 

Booking.comのページでホテルを探す。

 

 

引越し費用で金欠だった僕は、出費はなるだけ抑えたい。

 

 

2人分の部屋を取っておきながら、結局連れ出しに失敗し、1人で泊まるハメになることは避けたい。

 

 

しかし、連れ出しに成功したのに、部屋がない事はもっと避けたい。

 

 

dynabookをにらむ顔の眉間のシワが、より一層隆起する。

 

 

 

その眼光は、薄型液晶モニターをいとも簡単に貫かんとするほど

 

 

熱気に満ちていた。

 

 

 

と、次の瞬間、眉間の隆起が一気に平らになり、

 

 

 

2つの目玉からピッコロばりの怪光線が放射される。

 

 

 

「見つけたーーーーーーーーーーーー!!!」

 

 

 

 

JR奈良駅前、セミダブル1人4,200円。

 

そしてなんと、2人で泊まっても4,200円。

 

ここだ、ここしかない!

 

 

ページには赤字の「残り2部屋!」の文字。

 

目をグワッと見開き、急いで「予約」ボタンをクリックする瞬間は、

 

まるで、筋肉番付のビーチフラッグ対決に参加しているような気分。

 

 

 

準備は万全。

 

 

あとは、いかにみひろちゃんと仲良くなり、連れ出しを図るか。

 

まずは、コンタクトを取るために、何かもう一つ注文しよう。

 

 

店員ナンパの定番(というか、寒気がするほど陳腐な方法)である、

 

 

「オススメは何ですか?」作戦で行こうか。

 

 

たけぞー
すみませーん。

 

みひろ
はーいっ!

 

たけぞー
あ、注文いいですか?

 

みひろ
はいっ!どうぞ!

 

たけぞー
えーーっと、、、(パラパラパラ)、お酒とかってあるんですか??

 

 

 

その瞬間、神が僕の前に天国への綱を垂らしてきた。

 

みひろは急にテンションを上げて、

 

 

みひろ
はいっっっ!!!カクテルとかいろいろありますよーーーー!!!

 

 

 

なぜだか分からないが、「お酒」と聞くとめちゃくちゃ喜んでいた。

 

 

 

たけぞー
どうしたん?笑 お酒って聞いて、すげーテンション上がってるじゃん!?

 

みひろ
私、カクテル作るの好きなんですよーー!♪

 

たけぞー
あー、なるほどねー。じゃあオススメどれ?

 

みひろ
パイナップルのトロピカルカクテルです!これめっちゃカワイイんですよぉぉ!!!♪

 

たけぞー
へー、じゃあそれもらおうかな。

 

みひろ
ありがとうございますっっ!!♪

 

 

ルンルン気分で厨房に入っていくみひろ。

 

あー、なんて無邪気でいい子なんだろう。

 

 

 

こんな子が娘だったら、

 

僕は絶対に男にナンパされるようなカフェで娘を働かせない。

 

 

 

 

みひろの渾身のパイナップルカクテルが運ばれてくる。

 

みひろはとてもニコニコしている。

 

 

みひろ
お待たせしましたぁぁ♪

 

たけぞー
お、来たね。

 

 

一口飲む。

 

すげー甘い。

 

思わず出た一言。

 

たけぞー
むふっ、甘っ!

 

みひろ
あれ??甘すぎました???(悲)

 

たけぞー
あー、いやいや甘くて好きっ!オレ甘党だからね。(汗)

 

みひろ
よかったですー♪

 

 

一瞬、悲しげな表情を見せるも、何とか必死のフォローで挽回。

 

やはり、女性が作ったものに対しては、カクテルにしろ、料理にしろ、

 

褒めるに限る、ということを悟る。

 

 

 

しかし、一気に距離は縮まった。

 

だが、まだ店員と客という関係でしかない。

 

もっと、プライベートな男と女という関係まで、会話によって持っていかなくてはならない。

 

 

たけぞー
お姉さん、奈良の人??

 

みひろ
そうです!

 

たけぞー
へー、なんか奈良っぽくないよね。

 

みひろ
えーー!?なんでですかーー?!

 

たけぞー
奈良の人って、落ち着いてる感じするじゃん。

 

 

 

全面的に褒めるわけでもなく、完全にイヂりモードでもない、

 

どっちとも取れる、絶妙なラインでみひろの印象を伝える。

 

 

(「キャピキャピしてて落ち着きねーな」というイヂり要素と、

 

「他の人と違って、明るくてカワイイね」という褒め要素を1:1で混ぜ、

 

どっちとも取れる言葉に仕上げている。)

 

 

みひろ
えーー?!どこの人に見えます???

 

たけぞー
んーーーー、、、博多とか??

 

(「博多美人」という言葉があるように、博多の女性という、良いイメージの女性像を与えることで、

 

僕が「カワイイ」と思っていることを”婉曲的に”伝える。

 

ここで直接「カワイイね」なんていう言葉を使ったものなら、

 

そんじょそこらのモテないおっさんと同列に扱われてしまう。

 

 

主導権は常にこちらにキープ。

 

 

みひろ
博多かぁー、言われたことないかも。

 

たけぞー
なんとなくね。

 

みひろ
おにいさんは、どこの人ですか??関西じゃないですよね??

 

たけぞー
オレは東京から来たの。旅行で。

 

みひろ
へー、東京ですかー。

 

たけぞー
あ、今東京人に対して敵対心燃やしたでしょ?笑

 

みひろ
んーー、ちょこっと。笑

 

たけぞー
えー、別にこっちは関西に対して敵対心とか持たないんだけどなー。

 

みひろ
冗談ですよ。笑

 

たけぞー
あー、ヒドー。

 

 

厨房の方に戻っていくみひろ。

 

だいぶいい感じだ。

 

会って、ほんの1時間とは思えない和み様だ。

 

厨房にいるバイトの男子とみひろとの会話が漏れて聞こえてくる。

 

 

 

男「あのお客さん友達?」

 

みひろ「違うよー、今日初めて」

 

男「え~、めっちゃ仲良くしゃべってるやん」

 

みひろ「ウフ♪」

 

 

 

 

ええ感じや。

 

厨房から出てきたみひろは、各テーブルを拭いて回る。

 

こちらのテーブルの近くに来た時、再び話しかける。

 

 

 

たけぞー
お姉さん、近所の人??

 

みひろ
そうですよ~。

 

たけぞー
へー、どんくらい近いの?

 

みひろ
自転車で15分くらいですね~。

 

たけぞー
そーなんだー、実家?

 

みひろ
実家です!

 

たけぞー
へー。

 

 

 

もう、連れ出しオファーには必要な分は和んだだろう。

 

これは、誘える。

 

少なくとも、番号ゲットは固い。

 

あとは、そのオファーを口にする

 

 

俺の覚悟だけだ。

 

 

 

 

時刻は21時45分。

 

もうお店も閉店間際。

 

しかし、飲みに行く時間は十分ある。

 

 

誘うタイミングは、会計時。

 

その場でLINE交換か、名刺を渡す作戦。

 

 

 

いざ、会計カウンターへ出陣。

 

 

 

たけぞー
ごちそうさま。

 

みひろ
ありがとうございました!!

 

 

代金を支払い、レシートを受け取った瞬間、

 

意を決して声をかける。

 

 

たけぞー
お姉さんは、この後、帰るだけ??

 

みひろ
はい、お店クローズして、チャリでブブイっと帰ります。

 

たけぞー
へー、帰って、録りだめたTVドラマ見るだけ??

 

みひろ
そうですね(笑)録りだめた「陸王」見ます。

 

たけぞー
あー、駅伝のやつ??

 

みひろ
そうです!ハマってます!!

 

たけぞー
そうなんだ(笑)

 

(いまだ!!

 

「じゃあ、チャリで帰ってドラマ見る間に、

 

『東京から来たおじさんと飲みに行く』っていうのをはさもうか」

 

という頭の中にあるセリフを、あとは口から吐き出すだけだ!!

 

みひろもそのセリフを待っている!!

 

 

「おれはみひろを飲みに誘うぞ!ジョジョーーーー!!!」(DIO))

 

 

その時、突然あのお方が僕の前に降臨した。

 

 

お地蔵様だ。

 

 

しかも、奈良のお地蔵様は、歴史の古さから言っても、

 

その効力たるや半端ない。

 

 

 

いや、地蔵ではない。

 

 

 

 

大仏様だ。

 

 

東大寺の大仏様ほどに、

 

重厚なまなざしで、

 

一切の僕の動きを封じた。

 

 

 

たけぞー
・・・。

 

 

一瞬の変な間。

 

やばい、耐え切れない。。

 

 

オレは、つい逃げてしまった。

 

 

たけぞー
また来るね。

 

みひろ
また来てください♪

 

 

 

オレはコンビニで缶ビールを買い、

 

ホテルの部屋で、ひとり、そのビールを飲み干した。

 

 

 

オレのナンパ道は、

 

まだまだ道半ば。

 

 

 

 

 

 

 

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